退院の日は、抱っこ紐で行く?それともベビーカー?
これから出産を迎えるプレママさんなら、一度は悩むポイントかもしれません。
最近は軽量で高機能なベビーグッズが溢れていて、いかに効率よく、スマートに赤ちゃんを運ぶかが重視される時代です。
けれど、わが家には5人の子ども全員の退院時に、長女が生まれた8年前から変わらず使い続けてきた「お迎えセット」があります🤗
それは、ふんわりとしたレースがあしらわれたクーファン。
そして、レース越しに透かして見える、ユニコーンのお馬柄が愛らしいベビードレスとボンネットです。
正直に言ってしまうと、運搬の道具としての利便性は決して高くありません。かさばるし、重いし、両手も塞がってしまいます。今の時代、もっと楽な移動手段はいくらでもあると思います。
それでも、わが家が5回すべての退院でこのスタイルを貫いたのには、ある「確信」があったからです。
それは、「この光景は、きっと子どもたちの心に一生残る」ということ。
かつて夫が、自分のきょうだいがクーファンに乗ってやってきた日のことを今でも大切に覚えているように。私たちの子どもたちもいつか大人になったとき、このレースのカゴを思い出してほしい。
今回は、効率や便利さの物差しでは測れない、わが家にとっての「退院セレモニー」について。5つの新しい命を運んできた大切なカゴと、そこに刻まれた8年間の家族の風景をお話ししたいと思います。
こんな人に読んでほしい
- 退院時のお迎えスタイル(セレモニードレスや移動手段)に悩んでいる方
- 「便利さ」だけでなく、一生の思い出に残るような「特別感」を大切にしたい方
- クーファンに興味はあるけれど、実際の使い勝手や必要性がわからず迷っている方
- 5人の子育てを経験したママが、実際に8年間使い続けた「本音のレビュー」を知りたい方
この記事を読んでわかること
- あえて「クーファン」を退院セレモニーに選ぶことで得られる、写真以上の価値と感動
- 5人全員で繋いできたクーファンが、家族の絆や記憶にどう影響したかという体験談
- 利便性だけでは語れない、クーファンを使うメリットと知っておくべきデメリット
- 使い終わった後の収納や、次の子へ繋ぐためのメンテナンスに関するリアルな実情

目次
夫が今でも語る、30年前の「お迎え」の原風景

わが家が不便さを承知でクーファンを選び続けた理由。その原点は、夫が大切に持ち続けていた「ある記憶」にありました。
今から30年以上前、夫がまだ小さかった頃。お母さんと生まれたばかりの妹が産院から帰ってきたとき、お父さんの手には大切な赤ちゃんを包んだクーファンがあったそうです。
「赤ちゃんがわが家にきた!」
幼いながらに感じたそのワクワク感と、カゴの中で眠る赤ちゃんの神聖な姿は、大人になった今でも鮮明に覚えていると言います。
今の時代、機能性で選べばもっと良い選択肢はたくさんあります。けれど、夫の話を聞いて私が感じたのは、「目に見える形」で迎えることの価値でした。抱っこ紐で密着して帰るのも素敵ですが、あえて「カゴ」という特別な器に乗せて運ぶことで、家族全員が「新しい命の到来」を等しく、客観的に、そして劇的に実感できるのです。
「私たちの子どもも、いつか大人になったときに、この景色を思い出してほしい」
そんな願いを込めて、わが家の8年にわたる「退院セレモニー」が始まりました。
「なんかわが家にぴったり」から始まった、わが家の定番

長女の出産を控えた8年前。初めての育児に期待と不安が入り混じっていたあの頃、私たちは退院用のベビードレスを探していました。
そこで見つけたのが、白いレースがあしらわれた可愛らしいかごのクーファン。それからユニコーンのようなお馬柄が刺繍されたドレスとボンネットのセット。
なんかわが家にぴったり…!
そんな直感で手に取ったのを覚えています。
当時は、これが5人全員に受け継がれる「わが家の正装」になるとは夢にも思っていませんでした。けれど、いざ使ってみると、レース越しに透かして見えるお馬さんのシルエットが、なんとも言えず愛らしく、品が良いのです。
2人目、3人目……と家族が増えるたびに、このセットをクローゼットから取り出すと、「これこれ、わが家はこれだよね」という不思議な安心感が生まれるようになりました。
出産前から始まる、わが家の「お迎えカウントダウン」
わが家のセレモニーは、退院当日だけではありません。入院準備の段階から、家の中ではすでに物語が始まっています。
主役の赤ちゃんが来るまでは、このカゴはきょうだいたちの遊び場になりがちでした。
「これなぁ~に?」と中を覗き込んだり、いつの間にかぬいぐるみたちがぎゅうぎゅうに詰め込まれて「お昼寝」をしていたり。
そんな微笑ましい光景を眺めながら、膨らんだお腹をさする時間は、私にとって何よりの心の準備期間でした。
三女以降の「初対面」を演出してくれた大切な器

特にこのクーファンが真価を発揮したのは、三女以降の出産のときでした。
感染症対策などの影響で、産院での面会が一切できなかった時期。家で待つ上の子たちにとって、赤ちゃんとの初対面は玄関先での「お迎え」の瞬間です。
お父さんが大切そうに手で持ってきたクーファン。
「ほーら、赤ちゃん、来たよ!」という声と共に、子どもたちが一斉に駆け寄ります。
レースの縁をそっとめくり、中にいる小さな新しい家族を覗き込む。その瞬間の、子どもたちのキラキラした瞳と、少し緊張したような、でも溢れんばかりの笑顔。
そのとき、クーファンは単なる「移動具」ではなく、新しい命を届けてくれた「ギフトボックス」になっていました。抱っこ紐の中に隠れているのではなく、カゴの中に鎮座しているからこそ、みんなで囲んで、みんなで同時に「おめでとう」が言える。その共有体験こそが、わが家がこのスタイルを貫いた最大の理由かもしれません。
6. 【本音レビュー】クーファンお迎えのメリット・デメリット
| 項目 | メリット | デメリット |
| 実用性 | 帰宅後すぐに簡易ベッドとして使える | 重い、かさばる、両手が塞がる |
| 記念 | 写真の統一感が出る、特別感がある | 使用期間が数ヶ月と短い |
| 家族 | 上の子との対面を演出しやすい | 車のチャイルドシートへの乗せ替えが手間 |
8年間で5回の役目を終えて。モノが教えてくれたこと
社会人として長く働いてきた中で、私は「効率」や「利便性」を重視して過ごしてきました。けれど、母として歩んだこの8年間、この少し不便なクーファンを準備する時間は、効率とは無縁の、ただただ「命を慈しむ時間」だったように思います。
このクーファンもよく使ったな。
5人目を無事に運び終えた今、そんな清々しい気持ちでいます。
次にこのクーファンが日の目を見るのがいつになるかは分かりません。数十年後、孫の代になるのかもしれませんし、あるいは形を変えて、また別のどなたかに受け継がれるのかもしれません。
しかし、あの日レースの隙間から見たお馬さんの柄と、カゴを覗き込んだ子どもたちの歓声は、きっとわが家の歴史として、これからも色褪せることはありません。
育児は毎日が戦いで、ついつい「効率」や「楽な方」を優先したくなることも多いものです。
私自身、そうやって毎日を必死に回してきました。
けれど、振り返ってみると、この少し不便なクーファンとともに過ごした時間は、私に「思い出を形に残す」ことの価値を教えてくれたような気がします。
便利さの物差しだけでは測れない、その家ごとの「家族の風景」。
わが家にとっては、あのレースのカゴこそが、8年間の重みと5つの幸せを運んできてくれた、大切な宝箱でした。